2009年11月30日 10:34

洋ゲーアクション愛好家の中でやたらと評価の高い「Batman: Arkham Asylum」がSteamのセールで半額になっておりましたので購入してみました。
古来より「版権キャラのゲーム作品」というのは目眩がするような駄作も多く見られますから、正直言って巷の評価の高さに対して半信半疑だったのですが、プレイしてみるとこれが実際すこぶる面白い。
派手な戦闘とスニークアクションが見事にミックスされた質の高いゲーム性に感服した次第であります。

舞台はGotham Cityの刑務所Arkham Asylum。
宿敵である変態紳士Jokerをついに獄中へと連行したBatmanでしたが、そこは既に悪の手中に堕ちてしまっていた!
哀れ厳格な刑務所内は、Jokerとその愉快な仲間たちが跋扈するハレンチな業魔殿へと成り果ててしまいます。
そんなArkham Asylumに平定を取り戻すため、そして全く頼りにならない上に足手纏いの職員たちを助けるため、もれなく全員アタマがイカれているJoker一味を相手にBatmanは孤軍奮闘することになるのです。

Detective Modeをオンにするとサーモスコープのような視界になり、敵の位置やマップ内のグラップルポイント、進行ルートが分りやすくなります。
敵が多い日や迷子になった日も安心。
敵を倒したり、ミッションをクリアすると経験値を入手。一定の経験値を稼ぐと、Batmanの能力をひとつだけアップグレードすることができます。
攻撃力や耐久力をアップしたり、格闘スキルやアイテムを強化したりと、お好みカスタマイズでBatmanを更なるタフガイへと成長させましょう。
その他に経験値を増やす方法としては、やり込み要素のひとつである「Riddler's Challenge」があります。
Batmanシリーズでのお馴染みの敵キャラであるRiddlerがマップ内に置いた無数のシークレットアイテムを探す、という趣旨です。
血眼で探さずともクリアは可能ですが、このシークレットをスルーしてしまうとBatmanを最高レベルまで成長させることができません。
今は取れなくても、後になって登場する移動用アイテムを使用すれば入手可能なシークレットもあります。どうやっても取れない場合は、無理せず後回しにすると良いでしょう。
移動用アイテムが充実するゲーム後半にじっくりシークレット探しをするのがオススメ。

強化スーツに身を包んだ格闘技の達人であるBatmanは丸腰の相手には滅法強く、多人数相手でもド派手なコンボでボコボコにすることができます。
しかし本質的には単なるコスプレ好きのオッサンですので、銃を持った敵相手にガチンコ戦闘をするとアッサリと死んでしまうことも。
じゃあこっちもデカい銃をブッ放したら良いではないかという話になりますが、元来Batmanというキャラクターは銃を使用せず、犯罪者相手にも「不殺の誓い」を貫くクールな野郎という設定ですので、別の方法を探らなければなりません。
そこで「スニーク」が必要となってくる訳です。
背後からの締め落とし、頭上からの急襲などを駆使し、一人ずつ確実に仕留めてゆくことが重要になります。
定番スニークアクションであるSplinter Cellシリーズほどシビアなタイミングは必要ありませんが、銃で武装した敵がワラワラいて安全地帯が少ないステージでは、そこそこ的確で素早い操作が要求されます。

プレイ時間は一直線にクリアを目指したとして12時間程度でしょうか。シークレット探しなどをする際は、もう少し伸びるかもしれません。
中だるみを感じさせないようなタイミングで演出や戦闘が用意されていますので、一気に最後までクリアしてしまいました。
PhysXをONにするとそこそこ重たくなるものの、グラフィックはかなり美しい部類でしょう。
マップ移動時のロードがほぼ皆無なのも好感が持てます。

キーボード&マウスよりもゲームパッドの方が操作性に優れる印象。
プレイやゲーム進行には問題ないとは思いますが、英語のテキストもかなり多目です。
PS3かXBOX360を所持していて、細部まで作品を堪能したいという方は、来年1月に発売になる日本語版を購入した方がベターかと思います。
とは言え、PC版独自のPhysXによる物理演算効果も一見の価値があることは確か。
敵の種類が乏しいこと、AIが貧弱なことは少々残念ですが、スニークと大暴れが混在するゲームシステムは爽快感がありますし、巧みに弱点を突かねばクリアできないボス戦も楽しい。
久々にエンジョイできたアクションゲームでした。もしPCで日本語版が出たら速攻で買い直したいですね。
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