2009年08月29日 14:23

SteamにてSection 8との抱き合わせセールで売られておりましたので、興味本位で購入してみたRaven Squad。
このゲームの最大の特徴は「視点をシームレスに変更することが可能」ということ。
つまり、RTS視点からの索敵からFPS視点で攻撃へと、ストレス無く変更することができます。
プレイヤーはRTS視点の時には2部隊、FPS視点の時には全6隊員すべての者の操作が可能。
部隊は前衛のAssalt Squadと後方支援のInfiltrator Squad。
隊員はそれぞれに違った銃火器を装備しており、シチュエーションによって切り替えてゆきます。

上方俯瞰からのRTS視点にて操作する体系を導入したFPS作品はこれまでにいくつもリリースされており、そしてそれらは基本的にタクティカルFPSにカテゴライズされる場合が多い傾向にあります。
しかしこのRaven Squadはタクティカルな要素は薄いように思います。
FPS視点でのスナイプである程度の敵を処理し、後は適当に部隊を突撃させればことが済む場合がほとんど。
難易度はさほど高くありません。

ストーリーとしては、撃墜された航空機から奪われた機密情報を奪還すべく、アマゾンへと赴いたRaven Squadの面々が、鉛弾が飛び交うジャングルや敵要塞でサバイバル、という感じのようです。
「難易度は低い」と書きましたが、大勢の敵に囲まれると流石に隊員がダウンします。そんなときは注射器でプスリとすればアラ不思議。すぐに復活します。
マップ内にヘルスパックも配置されておりますので、全滅によるゲームオーバーはほとんど無いと言って良いでしょう。

グラフィック全般がショボいのも残念。
マルチプラットフォームということを考慮しても、さすがに2009年度の作品にしてはレベルが低すぎるのではないかと思います。正直、もうちょっとどうにかならなかったのかという感じ。
AIの質もかなりお粗末。
どうやら「視界に入った敵」と「攻撃してきた敵」にしか反応しないようで、「銃声」に対してはまったく無頓着。近距離でドンパチが行われているのに、まったく動かない敵などを見て萎えてしまうことも多々ありました。
ゲームの内容によってはそれもアリなのですが、変動する周囲の状況に素早く対応できるRTS視点がウリなのですから、もっとプレイヤーを困惑させるような動きをして欲しかった、というのが正直なところです。

シームレスな視点変更というアイデアは良いと思うのですが、それが十分に「生かされていないのが痛すぎます。
RTS視点をフルに利用した詰め将棋的なゲーム性ならば、もっと楽しめたのではないかと。
似た雰囲気の作品に「Rainbow Six: Vegas」や「Brothers in Arms」あたりが挙がると思いますが、それらの作品に比べて中途半端な感が否めず、「低品質なB級FPS作品にRTS視点を追加しただけ」という印象しか浮かびません。
残念ながら、フルプライスで買うゲームではないなというのが正直な感想です。
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